台詞とか
「昨日の、キツネ目の刑事さん。彼が言うことは1から全部、予測できていた。……たまには、新鮮な人格と接しないと。世界へのつながりが閉じてしまうわ。あなたはわたしを楽しませてくれるかしら」
「黒澤さんと仰ったかしら。死を恐れている人、なんてこの世には居ません。苦しまないで死ねるのなら、誰も死を恐れないのではないかしら? 皆死に至るまでの生を恐れているの」
「そもそも、生きていることの方が、人間と言うのは異常なのです。死んでいることが本来の人間の姿。生きているということは、そうですね、サイバーウェアが故障しているような状態のことを指すのです。生命なんて機械の欠陥のようなものですから」
「特勾。退屈な日々です。わたし、死刑判決を受けてから自分が死ぬ日をカレンダーに書き込むのを楽しみにしていたのだけれど、それすらも奪われてしまったわ。ただ、黒澤さん。あなたが会いに来る日は少しだけ胸が躍るの」
「他人との会話の最中に何かを掴もうとする行為は、まるで箸で絵を描き、ナイフで木像を掘るようなもの。そんな人は芸術家になれば良い。 黒澤さんはわたしの話を聞きに来たと言ったけれど、それは嘘。いいえ、あなたは自覚していないようだからこれは"間違い"ね」
「復讐をするためには、それ以前に敗北が必要です。でも、黒澤さんはこれまでに敗北したことがないでしょう? だから、復讐という精神が実感できず、その言葉に意義を見いだせない」
「次お会いする時はどちらかが死んだときでしょうけれど」
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